コンクリートは、主にセメント、水および骨材からできています。
セメントは、主に石灰石、粘土鉱物と石膏からできており、アルカリ性に富んでいます。
骨材は、運搬費の点から地元の砂、砂利および砕石を使用することが多いです。
これら骨材はいろいろな鉱物で構成されています。
アルカリ骨材反応は、コンクリート中の一定濃度以上のアルカリ量、骨材中のある種のシリカ鉱物(オパール、クリストバライト、トリディマイト、カルセドニー、隠微晶質石英、微晶石英、火山ガラス)および水がそろうと発生します(図1および写真1)これらのシリカ鉱物はいろいろな元素から構成されていますが、アルカリ環境下ではシリカ鉱物を構成する元素の結合が切れてしまい、コンクリート中のアルカリと反応し、アルカリシリカゲルを生成することがあります(写真2参照)。
化学反応によって生成されたアルカリシリカゲルは,水を吸収することによって,コンクリート内部に局部的な膨張圧が生じ,それがコンクリートにひび割れを発生させ、強度の低下をもたらします(写真3参照)。
これがアルカリ骨材反応です。
アルカリ骨材反応は、コンクリート表面にひび割れが発生するだけではなく、過大な膨張が発生したことによって鉄筋の曲げ加工部、圧接部や曲げ下げ部で破断している事例が確認されており、構造物の耐荷性能に影響を及ぼすような重大な損傷も発生する場合もあるのです(写真4参照)。
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